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2024-09-23

産経新聞のサイトでこの本を紹介した記事を見つけて購入。小中高校、大学、ひいては社会人まで、いじめの手口がまったく変わらないことに驚かされます。この手の加害者は年齢を重ねても幼稚な精神構造のままであることがよくわかります。身体的な暴力にとどまらず、悪口、無視、物を隠す、自分のミスを人のせいにする、いつの時代も同じなのはあまりにも情けないし、悲しいものがあります。場合によっては教育委員会と結託して穏便に済ませたがる学校の対応を疑問視する意見もあり、いじめ問題の根深さを思い知らされます。ましてや加害者のほうがとがめられもせずのうのうと順調な道を歩み、被害者はその後も苦しみ続ける。そんな理不尽がまかり通る現実には愕然とさせられます。 私も中学時代、クラスこそ違いましたが執拗ないじめに遭って転校を余儀なくされた同級生を見ています。加害者と被害者は修学旅行でも宿舎で同室になる予定でした。学校側には仲のいい友達ぐらいにしか見えなかったのでしょう。加害者は以前からかなりの問題児だとわかっていながら無策だった学校への怒りがわきました。転校の事実も母親から聞かされました。ことの重大さはすぐにわかりました。学校側に隠蔽の意図があったと直感しました。一方で、我が子へのいじめと必死に戦った被害者の母親（私の母親とは大の仲良しでした）には本当に頭の下がる思いがしました。 こうした経験から、本書は手にした瞬間から一気に読破してしまいました。女子大生の体験談をまとめていますが、クラスの男子ばかりか女子までも、凄惨ないじめの加害者になっている実態に言葉が出ませんでした（女どうしのほうが陰湿かもしれない）。一方でいじめを主導または幇助した過去を悔いる文面もあり、人間の良心も捨てたものではない。そんな希望も持たせてくれました。 改めて思う。いじめは絶対悪であり、犯罪でもあることを。

• hide..5284
• 33歳
• アトピー
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